■神奈川臨海鉄道本牧線■ (2004年11月17日)
神奈川臨海鉄道は、神奈川県内に4本の貨物支線を持っている。
3本は川崎であり(浮島支線、千鳥支線、水江支線)、1本は横浜の本牧支線(ただし、国際埠頭への支線と、本牧埠頭への支線を含む)である。
川崎の3支線は川崎貨物駅(JR貨物所有だが、運用管理は神奈川臨海鉄道)を介して相互接続(JR東海道貨物線とも接続)している。
本牧支線は横浜本牧駅で本牧線・国際埠頭支線・本牧埠頭支線が接続し、JR根岸駅で根岸線と接続している。
1969年10月に開業した神奈川臨海鉄道本牧線は、根岸駅〜横浜本牧駅〜本牧埠頭駅間の非電化・単線貨物線だが、線路は磯子駅〜新杉田駅間まで線路が延びているようだ。
磯子駅以南はほとんど使用されていないようだが、磯子以北では運用があるようだ。
機関車は川崎3支線と共通のDD55型。旧国鉄DD13の同類機だ。
(ちなみに、京葉臨海鉄道で使用しているKD55型も、旧国鉄DD13の同類機だ)
運用貨物のほとんどはコンテナのようだが、根岸駅構内には多数のタンク車やホッパ車が見える。
■JR根岸駅■
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PENTAX *istD + FA 1:1.9/43mm Limited (1/125 F6.7 ISO200) [2004/11/17 14:14] |
PENTAX *istD + A 1:2.8/24mm (1/60 F11 ISO200) [2004/11/17 14:16] |
とりあえず、JR根岸線の根岸駅から徒歩でスタートする。
根岸駅の旅客ホームは1島2面だが、海側に多数の貨物引き込み線があり、タンク車やホッパ車が大量に留めてある。
ただ留置してあるのではなく、活発に運用されているようだ。
(その上方の高架は、首都高速湾岸線)
そのさらに向こう側は新日本石油根岸製油所で、多数の煙突や構築物が見えている。
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PENTAX *istD + FA 1:1.9/43mm Limited (1/125 F8 ISO200) [2004/11/17 14:39] |
この区間は、JR根岸線、神奈川臨海鉄道本牧線、首都高速湾岸線、市道山下本牧磯子線がまとまって併走している。
根岸駅を出てからひたすら東へ市道を歩いていくと、JR根岸線は北方向に進路を変えてトンネルの中に消えていく。
市道山下本牧磯子線は北東へ。
国道357号は市道山下本牧磯子線から分岐し、首都高と共に大きく南東へ向きを変える。
右写真は、ちょうどその辺り。
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PENTAX *istD + M 1:3.5/135mm (1/500 F8 ISO200) [2004/11/17 14:42] |
PENTAX *istD + A 1:2.8/24mm (1/60 F11 ISO200) [2004/11/17 14:45] |
新日本石油精製根岸製油所が見えている。
巨大煙突や巨大タンクなど。
このタンクはメチャクチャでかい。
本牧線の海側はほとんど全線に渡って新日本石油コンビナートになっており、残念ながら一般人が立ち入れるような公道はないようだ。
遠くから煙突やタンクを眺めるだけ。
しかも手前に障害物が多く、眺めるには良いが、撮影には苦しい。
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PENTAX *istD + FA 1:1.9/43mm Limited (1/90 F8 ISO200) [2004/11/17 14:53] |
PENTAX *istD + FA 1:1.9/43mm Limited (1/90 F6.7 ISO200) [2004/11/17 14:53] |
さらに先に進むと、左手側に三渓園(本牧市民公園)が見えてくる手前辺りで、本牧線が南東に少し曲がる。
貨物列車が通れば、ちょうど正面から捉えられそうだ(右写真:根岸駅方向を見る)。
前方には、新日本石油中央技術研究所(らしい)が見えてくる。本牧線はそこまで一直線だ。
高架の首都高速湾岸線真下が国道357号になっており、その南側に歩道を挟んで本牧線。
この歩道は(当然)歩いている人などほとんどいないのだが、自転車がかなり通る。本牧市民公園隣接ということもあって、サイクリングコースにちょうどいいのだろう。
クルマで撮影に来る場合は路上駐車がまったくできないが、この市民公園近辺の駐車場を利用すればよいかもしれない。
本牧線の海側(右手側)は背の高い木が盛大に生い茂っていて、残念ながらコンビナートはまったく見えない。
■国際埠頭支線■
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PENTAX *istD + A 1:2.8/24mm (1/45 F6.7 ISO200) [2004/11/17 15:22] |
根岸駅から1時間少々歩いてきたところで、本牧陸橋にぶつかる。
神奈川臨海鉄道本牧線には、横浜本牧駅からスイッチバックする形で南方向の国際埠頭へ延びる支線がある。
そこで、この本牧陸橋に沿ってかもめ町へ行ってみる。
右写真は、線路(踏切)がいままで歩いてきた本牧線、頭上が本牧陸橋になる。
いままでと90度曲がり、踏切を渡って小道を進むと、かもめ町だ。
かもめ町を海に当たるまで進み、右に曲がって防波堤に沿って道路を進むと、国際埠頭。
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PENTAX *istD + FA 1:1.9/43mm Limited (1/90 F6.7 ISO200) [2004/11/17 15:44] |
写真は国際埠頭支線の終端で、3線に分岐している。
左手が防波堤、正面が国際埠頭、右側は高田工業?
一般人が立ち入れるのもここまでで、防波堤沿いの道路もここから先は侵入禁止のようだ。
レールは錆びているが、少ないながらも定期列車が通っているようで、レール上面は光っている。
ある廃線サイトの調査によると、塩輸送の列車が1日1本通っているらしい。
防波堤は高さ2メートル以上あり、とても登れない。
というか、釣りや日光浴禁止になっている。
しかし熱心な釣り客大勢が脚立持参で防波堤によじ登っている。
釣りはまだしも、なぜ「日光浴」が名指して禁止されているのか不思議だったが、ある廃線サイトの記述によると、以前は防波堤上で日焼けする若者が多くいたらしい。
しかし防波堤の幅は非常にせまく、上で寝ていたら寝ぼけて落っこち(ry
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PENTAX *istD + FA 1:1.9/43mm Limited (1/90 F4.5 ISO200) [2004/11/17 15:44] |
PENTAX *istD + FA 1:1.9/43mm Limited (1/60 F4.5 ISO200) [2004/11/17 16:05] |
左写真は、終端と逆方向(横浜本牧駅方向)。
防波堤沿いにかもめ町の端まで直進し、大きくカーブを描きながら西に向きを変える(右写真)。
本牧線近くで北に向きを変え、本牧線と並行して横浜本牧駅まで続く。
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PENTAX *istD + FA 1:1.9/43mm Limited (1/60 F6.7 ISO200) [2004/11/22 15:50] |
PENTAX *istD + FA 1:1.9/43mm Limited (1/45 F8 ISO200) [2004/11/22 15:55] |
PENTAX *istD + FA 1:1.9/43mm Limited (1/60 F8 ISO200) [2004/11/22 15:58] |
左写真は、横浜本牧駅手前の三菱重工付近。
この左手には、道路を挟んで本線が併走している。
中写真は、さらに先に進み、横浜本牧駅構内との合流地点。
かなり交通量の多い道路を横断し、扉を抜けると構内引き込み線と合流。
合流地点付近に見えているコンテナ車は、発車を待つ16:15発根岸行き60レ
右写真は、合流地点の拡大。
本線は横浜本牧駅で終点だが、こちらの国際埠頭支線は横浜本牧駅と合流した後そのまま先に進み、本牧埠頭C突堤の本牧埠頭駅まで続いている。
こちらの本牧埠頭駅支線の貨物列車も、定期運用があるようだ。
■横浜本牧駅■
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PENTAX *istD + FA 1:1.9/43mm Limited (1/45 F2.8 ISO400) [2004/11/17 16:30] |
PENTAX *istD + FA 1:1.9/43mm Limited (1/45 F4 ISO400) [2004/11/17 16:30] |
ここが終点(起点?)の横浜本牧駅、旧本牧操駅。
大きな跨線橋から撮影しているが、左写真が本牧線から横浜本牧駅、右写真は道路を挟んで東側を並行する国際埠頭支線。
この横浜本牧駅は、駅の両側とも公道に面しているようで、撮影にうってつけ。
最近では珍しい、活発に活動している貨物駅を満喫できる。
取り扱い貨物はコンテナのみのようで、運送業者のコンテナトレーラーが駅周辺に留置されていたりする(左写真の下の方にも写っている)。
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PENTAX *istD + FA 1:1.9/43mm Limited (1/45 F3.5 ISO400) [2004/11/17 16:35] |
PENTAX *istD + FA 1:1.9/43mm Limited (1/45 F3.5 ISO400) [2004/11/17 16:37] |
左写真は、神奈川臨海鉄道の主力機DD5514。
右写真は発車待ちするコンテナ列車。
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PENTAX *istD + FA 1:1.9/43mm Limited (1/60 F5.6 ISO200) [2004/11/22 16:02] |
こちらはちょうど対角線というか、駅の反対側から。
写真の左端に横浜本牧駅の建物が写っているが、上の写真の左手側から見ていることになる。
■本牧埠頭駅 (C突堤支線)■
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PENTAX *istD + FA 1:1.9/43mm Limited (1/60 F5.6 ISO400) [2004/11/22 16:08] |
PENTAX *istD + FA 1:1.9/43mm Limited (1/60 F5.6 ISO400) [2004/11/22 16:24] |
横浜本牧駅の北端から、さらに本牧埠頭のC突堤に向けた支線が延びている。
左写真は、横浜本牧駅北端から、その先の支線を見たところ(注1)。
右写真は、本牧埠頭駅。
駅手前で交通量の多い大通りを渡るのだが、踏切はない。
おそらく作業員が手作業で交通整理するのだろう。
というか、規模から見て列車本数がそれほど多いとは思えない。
■廃線跡?■
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PENTAX *istD + FA 1:1.9/43mm Limited (1/60 F4 ISO400) [2004/11/22 16:16] |
とある記録によると、本牧埠頭駅に向かう現行C突堤支線の他に、B突堤に向かう支線と、D突堤の海釣り公園入口に向かう支線があったらしい。
写真は、(注1)地点から左手方向に数十メートル移動し、北方向を撮影したもの。
ちょうど横浜本牧駅北端辺り。
首都高速湾岸線がまっすぐ北上し、国道357号が併走しているすぐ東側に、小さな道路が通っている。
詳細な位置情報は不明だが、おそらくこの小道をB突堤支線が通っていたのではないだろうか。
この辺りは大きなマンションが多数建ち並び、大規模区画整理されたばかりのようだ。
本牧埠頭駅の道路正面はショッピングセンターのようだが、今まさに大改築中。
この様子では、遺跡も遺物も到底望めないだろう。
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PENTAX *istD + FA 1:1.9/43mm Limited (1/60 F6.7 ISO400) [2004/11/22 16:10] |
写真は、(注1)地点のすぐ右手を写したもので、大きく右カーブしていく道路が写真右端ギリギリに見えるはず(トラック2台)。
D突堤支線は、このカーブに併走する形で延びていたらしいので、ちょうど正面に見えている駐車場が支線跡なのだろうか。
痕跡はなにも残っていない。
■コンビナートスナップ集■
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PENTAX *istD + M 1:3.5/135mm (1/350 F11 ISO200) [2004/11/17 15:07] |
PENTAX *istD + A 1:2.8/135mm (1/250 F8 ISO200) [2004/11/22 15:26] |
PENTAX *istD + A 1:2.8/135mm (1/180 F8 ISO200) [2004/11/22 15:27] |
PENTAX *istD + A 1:2.8/135mm (1/125 F4.5 ISO400) [2004/11/22 16:33] |
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